伊東 乾の「常識の源流探訪」の感想

「日本にノーベル医学・生理学賞が来にくい事情(上)」

下村脩教授が医学・生理学賞ではなく化学賞を受賞した理由が知りたくて、このコラムを読んだんですが。
うーん。日本人が医学・生理学賞をとるような発見をしにくい理由はなんとなくわかったんですが、下村教授が化学賞を取った理由は、よくわからないですね。多分、ブレナー教授の功績と彼のノーベル賞受賞から導き出されるのかな、とは思うんですが、ちょっと内容が難しい・・・。次回のコラムではっきりわかるかな?

コラムの内容は、自分がまったく知らない分野の話だったので、非常に興味深かったんですが、一番印象に残ったのはこれ↓


 これは全くの余談ですが、さきほどのシドニー・ブレナー教授と一度ご飯をご一緒したことがあります。

 六本木の某カニしゃぶ店でコースを食べたのですが、何品目かで甲羅揚げが出てくると、驚いたことにブレナー教授はカニの甲羅ごと、バリバリと食べ始めたのです。


 招待主の黒川清教授が「あの、シドニー…それは日本人は食べないんだけど…」と説明すると


カニの甲羅はケラチンだよね。ということは、ツメとか髪の毛と同じということで…」


 と、甲羅を構成するたんぱく質とそれを合成する分子生物学の話をしながら、結局甲羅まるごと、全部食べてしまいました。いやはや、これには驚きました。

 その当時77歳だったと思いますが、全部自分の歯だということで、歯の自慢も聞きながらの「ケラチン」の解説でした。「ゲノム科学」の創始者は、(さすがにカニツメの堅いところだけは残したものの、それ以外は)カニしゃぶコースを、パセリ一つ甲羅一つ残すことなく、ゲノムと同様「まるごと全部」平らげてしまったのでした。


 (…ああ、こういう原初的な生命力を持ったひとが、ゲノムみたいなことを考えついて、本当に実行してしまうのか…)


 と、なぜかやたらと感心したものでした。

カニの甲羅って美味しいのかな?

・・・ってか、ブレナー教授の御高説は、照れ隠しなんじゃないのかなぁ・・・。
(えええええー カニの甲羅は食べないのかヨ!?(;゚Д゚) そんなの早く言ってくれヨ! もう食っちまったじゃないかorz・・・恥ずかしいから誤魔化しちゃえ!ヽ(゚∀゚)ノ)みたいな。